油絵 P15号 Strawberry Fieldへ 制作記
手前の地面の色を調整し、遠方の木の葉を描いたところで全体の調子が整いました。
遠目にはこれで完成に近いようにも見えます。
この段階でお友達のプロ・フォトグラファー(阿部ちゃん)が作品の写真撮影を引き受けてくれました。
その結果、大きな発見が……!
上の写真のように左右に2ライトを設置して撮影します。これは影を消すための商品撮影などと同じ手法ですね。そのおかげで盲点に気づきました。
下が阿部カメラマン撮影の写真です。左右の門柱の境界に白いハイライトが写っています。門柱は、この 制作記(1)でも説明した、マチエールを混ぜた絵具をテープでマスキングして塗った境界線です。
門柱と壁には微妙な段差があります。描いている時は気がつかなかったのですが、この直線は不自然ですね。ここは彫刻刀で門柱の欠け具合に合わせ、エッジを削って調整しました。
これは模型も同じですが、制作中に作品を撮影することで肉眼で気づかない意外な発見をすることが多いです。
私はスマホで、ほぼ毎日撮影して修正箇所を見つけていました。
この後は、ひたすらディテール の描き込みになります。
上の写真が 描き込み前(A1)下の写真が 描き込み後(B1) です。
木の葉を描くのがとても時間がかかります。(A1)の門柱と葉すべて、再度色を重ね(B1)の状態までディテールを描き込みます。
使用している筆は、制作記(3)で紹介したインターロンの極小シリーズです。
上の写真が 描き込み前(A2)下の写真が 描き込み後(B2) です。
(A2)の門柱と葉すべて、再度色を重ね(B2)の状態までディテールを描き込みます。
上の写真が 描き込み前(A3)下の写真が 描き込み後(B3) です。
(A3)の門柱と門、落ち葉に再度色を重ね(B3)の状態までディテールを描き込みます。
(A3)の門柱には前記のマスキング跡が残っています。
右下にサインを入れて完成です。このサインや落葉の中に幾つか 仕掛け を入れておいたので、もし原画を見る機会があれば探してみてください。
完成作品 は下記のページで!
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